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help リーダーに追加 RSS 闘うことだけをこよなく愛していた、親父(人間凶器)が死んだ日

<<   作成日時 : 2008/03/08 05:01  

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先月16日の深夜、居間で家内が雑誌を読んでいると、なぜか急に、2重になっている蛍光灯の小さい方の球が、数度の点滅を繰り返した後に、切れてしまった。

しばらくして、就寝するためにベッドに入った家内を、いささかに驚かせるほどの激しい震動音が、台所といわず、風呂場といわず、その周辺で鳴り響いた。

気になるから、私に見てきてほしいと頼む家内には逆らえず、台所を調べたのちに玄関口から外へ出て、近所の様子も慎重に確認するが、どの家も電気が消えており、静寂が音となって聞こえてくるほどに、しんと静まり返っていた。

翌17日の夜に、母から、親父が亡くなったとのメールが届き、部屋の片づけを手伝って欲しいとの文面で終わっていた。

事情を確認するため母に電話をするが、その死亡の経緯を聞いて呆れ返った。

数週間前から具合の悪かった親父は、なんとか病院へ入れようとした母の意見など全くに聞き入れず、どうしても、その部屋で死にたいと強く言い張っていたとのこと。

そして、ここ数日の間は、具合の悪い親父を家に残し、母は私の妹と連れだって親戚の家へ行き、引っ越し後の片づけを手伝い、その家に寝泊まりしていた由。

そうこうしていた母が、17日の夜に家へ戻って親父の部屋を覗いたところで異変に気付いたそうだ。

医者にも診せずに亡くなった為、警察に連絡しなければならないが、警官から叱責されることを疎んだ母が、私にも立ち会って欲しいと懇願してきた。

仕様がなしに家内にその旨を伝えて、翌18日の朝に、彼女と二人して実家に向かった。




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まず実家に着いて驚いたのは、家中がゴミ屋敷と化していたことだった。

玄関口は言うに及ばず、台所から、母の部屋、妹の部屋、父の部屋までが、足の踏み場も無かった。

このままでは現場検証に来た警官が部屋に入ることも出来ず、親父の遺体を運び出すことも出来ないことは目に見えていた。

死亡原因が不鮮明の場合、現場に手を加えてはいけないことと分かっていながらも、ドアから親父の部屋までの通路を確保するための掃除をしている間に、家内は警察の相談窓口に電話を架けた。

受話器越しに警察と話をしながら、徐に私の方を見た家内が、親父の生死を確認するために、遺体に触って調べるようにとの、警察からの要請を伝えてきた。

気持ち悪いから触りたくないと言う母を横目に、親父の手首の辺りを掴んで確認した私は、その状態を家内に伝え、それを聞いた家内は受話器に向かって、その仔細を伝えた。

電話の案内では、本人が亡くなっている場合でも、一応は救急車を呼ぶのが通例だとのことで、無駄とも思われたが、警察の言うことだからと、しかたなしに119番に連絡をして救急隊員に来てもらった。

しかし、死後、相当に時間が経っており、死臭も漂っているとのことで、連絡後10分ほどで到着した救急隊員は、直ぐに帰ってしまった。

それから30分ほどして、険しい形相をした警官たちが5・6人でやってきて、現場検証を始めた。

なぜ医者にも診せず、病院へも連れて行かずに、こんなことになったのかと、しつこく母を攻め立てる警官に向かって、親父がどれほどに短気で、家族のいうことに逆らうのかを理解してもらうつもりで、小学生の私や母に振るった、親父の暴力沙汰の2・3例をあげたところが、その警官は、妙な緊張感を含んだ眼差しで、私と母を交互に睨んだ。

あまりに不用意に、警官から変な猜疑心を持たれるような発言をする私を窘めるかのように、そこから先は、母から諸事情を確認していた家内が、警官への説明を始めた。

いつもながら、こういう時の家内は実に頼りになる。

1時間ほどで警官たちも引き揚げ、親父の遺体も司法解剖のために葬儀社が金沢区の病院へ運び去ったあと、私、家内、妹、母の四人で、近所の寿司屋へ行き、そこで、葬儀はどう行うかと話し合ったが、結論が出ず、翌日に葬儀社へ出向いて決めることとして、私たちも、いったんは自分たちの家に引き揚げることにした。

その日の内に届いた司法解剖の結果は、死因は心筋梗塞、そして、死亡推定日時は、16日深夜から17日の早朝にかけてとのことだった。







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